映画千と千尋の神隠しが公開から20年も経過していることはご存じですか?今見ても時代を感じないというか、まさに今の時代に大切なことを伝えている映画なのではないかと思います。
登場するキャラクター達が、話すセリフや行動、起きる事件などから、人間の心の中を赤裸々に表しているような気がして、見透かされている気がしませんか?
ジブリは深い話が多いのですが、個人的には、千と千尋の神隠しが一番考えさせられる気がします。
その中でも人間臭さをセリフなしに行動で感じさせるのが、カオナシ。
カオナシは、ストーリーの中でもかなり重要な人物像に思えますが、作成側ではそうでもなかったようです。でもインパクト大だったのは、心の様子がしゃべらなくてもよく分かったからでしょう。
見た目もかわいいので、グッズもよく売れていますよね。
今回の記事では、
- 千と千尋の神隠しのカオナシの正体は?
- 千と千尋の神隠しのカオナシが千を欲しがる理由はなぜ?
- 千と千尋の神隠しのカオナシの性格は?
- 千と千尋の神隠しのカオナシに都市伝説はある?
などを紹介していきますので、これを読んだらあなたはもっとカオナシを好きになりますよ!
千と千尋の神隠しのカオナシの正体は?
千と千尋の神隠しのカオナシの正体はいったい何なのか気になりますよね。
不思議ですが、カオナシは人の心そのものなんです。気づいた人は多いのではないでしょうか。
宮崎駿監督は次のように述べています。
「みんなの中にカオナシはいる」
「現代の若者をイメージした。ああいう誰かとくっつきたいけど自分がないっていう人、いると思いますけどね」
まさに、心の現れがカオナシなんですね。
神様という説もありましたが、それは違うようです。
カオナシは、ほとんど話さないし表情が能面なのですが、喜怒哀楽は激しいですよね。
自分の存在を認めてくれた千尋、銭婆といると安心して穏やか。そしてその人たちを求める。
でも思い通りに行かないと暴れまわる。そして寂しい・・・寂しいと口にも出していました。
まさに、人間の弱い部分が現れているのがカオナシですね。
人って自然と人に認められたい、と感じていますよね。そしてそうならないと孤独感にさいなまれる。不安になる。わかっている人を求めるのです。
そして求める時にも、お金で釣ったり、大きくなって強くみせたりとまさに虚栄心で寂しさを隠すのです。まさにカオナシの行動そのものです。
でも最後に、能面だけど確実にカオナシは穏やかになっていたのが伝わりましたよね?あれは自分の弱さを自分で受け止めることができたからだろうと思います。
千と千尋の神隠しのカオナシが千を欲しがる理由はなぜ?
カオナシは、千尋に執着していました。カオナシはあれやこれやと手を変え品を変え、千尋に近づいて、振り向かせようとします。
しかし千尋は無視に近い状態で気に留めません。するとそれにイライラして暴れて、アオガエルを飲みこんで言った言葉が「千ほしい、千ほしい」でしたね。
なぜ、カオナシはあそこまで千を求めたのか?
自分を認めてくれた存在を近くに置いておきたい、ということでしょう。
とても気持ちがわかりますよね。
最初、金を撒くと、千が喜ぶと思い、撒きまくります。しかし、油屋の従業員は大喜びで、カオナシを持ち上げます。しかし、千だけは興味を示しません。
カオナシは必死で千を振り向かせようとしているんですよね。でも、お金や強くなり権威を得ることで信頼を得ることはできませんよね。
カオナシは千に見てほしい一心で千を喜ばせようとするのですが、すべて小手先であり、千には伝わりません。
カオナシの必死さが、切なくもありました。
カオナシは、その時に寂しい・・寂しい・・と言いました。これがカオナシの本音だったのでしょう。
千と千尋の神隠しのカオナシの性格は?
しかし、思い通りにならないときは大暴れし、困らせ、怒りを惜しげもなく体であらわします。
そして、とても弱く、寂しがりや。今でいう自己肯定感が低いので、他人に自分を認めてもらうことで安心感を得られるタイプです。
自分軸ではなく、他人軸で生きていますよね。
でも人に承認を求めたり、人に何か求めたり、期待しているから常に寂しく孤独を感じてしまう、切ない内向きな性格です。
現代人に多いタイプではないかと感じます。
千と千尋の神隠しのカオナシに都市伝説はある?
千と千尋の神隠しの映画には、都市伝説がいくつもあると言われています。
キリストを誘惑したサタンのことです。
金や強さで誘惑したり人を釣って、そういうものを与えたら人は付いてくると思っているからでしょう。
ただ、宮崎監督の話からすると、サタンは無いように感じます。
ただ、宮崎監督が言う、現代の若者の象徴には思えます。
ただ、個人的には若者だけでなく、人間だれしもの心に宿っているのではないかと感じますね。私自身にも。
千と千尋の神隠しは以下も検索されています、ぜひ参考にしてください!
まとめ
千と千尋の神隠しのカオナシの正体は人間の心です。
誰霜が持っている心の一部を表しています。カオナシが千に執着したのは、千がカオナシの存在を認めたからです。そしてカオナシに優しくしたから。
人間はだれしも承認欲求があります。自分の存在そのものを認められたら嬉しいものです。そしてそれが過ぎると依存にまでなってしまう。それをカオナシは表現しているのではないでしょうか?
カオナシの気持ちが少しわかる気がするのは、自分の中に、カオナシがいるからだろうなと感じます。