「風の谷のナウシカ」に登場する腐海とは、一体どんなところなのでしょうか。映画ではその正体や存在意義が明かされませんが、原作の漫画ではその謎が解き明かされています。
この記事では、腐海の正体と生まれた理由についてを、考察を織り交ぜながら紹介していきたいです。
また、腐海という名称は、実在する場所に由来しているのかも調べてみました。
ナウシカファンや、そうでない方にとっても、興味深く面白い内容となっていますので、最後までお付き合いください。
目次
「風の谷のナウシカ」腐海の正体とは?
「風の谷のナウシカ」の腐海とは、人間が汚染した大地を情j化して生態系を維持する役割をしています。 腐海の植物は、毒や汚染物質を結晶化し、土や水や空気をきれいに保とうとするのです。
しかし、その過程で出る瘴気(しょうき)は人間にとって有害で、腐海の住民である巨大な昆虫たちは、腐海を守る番人として人間を敵視します。
腐海は、“火の七日間戦争”と呼ばれる争いの前に、旧世界と呼ばれる文明が作り出したものなのです。 旧世界は、人間の欲望と愚かさによって地球を荒廃させてしまいましたが、生き残りたいと願った者達は、人間や生物を汚染に適応させ、数千年かけて大地を浄化する計画を立てました。 腐海は、その計画の一環として作られたものなのです。
腐海は、人間にとって恐ろしいものではありません。人間が汚した大地を救おうとするものなのです。
「風の谷のナウシカ」腐海が生まれた理由について
「風の谷のナウシカ」の世界は、かつて「火の七日間」と呼ばれる大戦争で荒廃した後のものです。 この戦争で使用された兵器である「巨神兵」は、地球を硬いもので覆い、生き物にも人間にも有害な瘴気を発生させました。
この状況を打開するために、旧世界の人間は、汚染された土地や人間が適応していけるよう計画を立てたのです。 それにより造られたのが、腐海という生態システムでした。
腐海は、人間がまき散らした毒や汚染物質を結晶化し、大地や水、大気を浄化する役割をはたしています。 腐海の植物や昆虫は、毒や瘴気に適応した体を持ち、腐海を守る番人として働いているのです。
この計画は、旧世界の科学者たちが秘密裏に進めたもので、彼らは自らも腐海に適応するために遺伝子操作を行い、蟲と呼ばれる存在となりました。
蟲は人間とは異なる感覚を持ち、腐海と共生することを目指しています。 しかし、その一方で人間との対話も試みており、ナウシカと出会った蟲は彼女に協力します。
腐海は人間にとって恐ろしいものではありません。人間が汚した大地を救おうとするものなのです。
何か私たちにも、訴え、問いかけている重要な舞台なのだと感じずにはいられません。
「風の谷のナウシカ」腐海のモデルはある?
「風の谷のナウシカ」に登場する腐海とは、有毒な瘴気を発する菌類の森で、人間にとって危険な場所としての舞台となっています。この腐海には、実際にモデルとなった場所があると言われています。
それは、ウクライナとクリミア半島の間にあるアゾフ海です。アゾフ海は黒海の内海で、その干潟が腐海と呼ばれているようです。この干潟は、ドナリエラという赤い藻が大量増殖することで、ピンク色に染まるのですが、その景色は幻想的で神秘さえ感じます。
しかし、夏になると異臭を放ち、近寄れたものではないようです。宮崎駿監督は、この場所のイメージを参考にして、腐海を創造したのではないかと推測されています。
腐海は人間にとって敵対的な存在ですが、実は汚染された大地を浄化する役割を果たしていたのです。
その秘密は映画では明かされませんが、原作では、旧人類が人工的に作り出したシステムであることを明かしています。腐海は人類存続のために生み出されたのであり、その中で暮らす王蟲や蟲たちは、自然発生したものではないのです。
腐海は、人間と自然の関係を問いかける重要な舞台となっているように思います。
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まとめ
「風の谷のナウシカ」に登場する腐海とは、人間が汚染した大地を浄化する生態システムであり、旧人類が人工的に作り出したものでした。腐海に住む王蟲や蟲たちは、毒や瘴気に適応した体を持ち、腐海を守る番人として働いています。
腐海のモデルは、ウクライナとクリミア半島の間にあるアゾフ海の干潟で、赤い藻が増殖することでピンク色に染まる場所です。
この記事では、腐海の正体と生まれた理由について考察も含め紹介しました。また、腐海という名称は実在する場所に由来しているのかも調べてみました。腐海は、人間と自然の関係を問いかける重要な舞台となっています。
「風の谷のナウシカ」は、宮崎駿監督の不朽の名作です。映画版では描かれなかった原作漫画の世界観や設定も魅力的です。映画や漫画を通して、腐海や王蟲の不思議な生態に触れてみてはいかがでしょうか。